AIイラストレーター(絵師)の社会問題。自動生成した画像の著作権問題とは?

昨今、社会問題になっている「イラスト生成AI」は、2022年7月頃から一般向けのサービスが提供され始めました。

初期の技術では単純な図形や低解像度の画像の生成レベルだったものの、技術の発展によって、現在目にするようなよりプロンプトに忠実な高品質の画像生成が可能になっています。

この記事では、これからイラスト生成AIの利用を考えている方、イラスト生成AIに良い印象を持っていない方向けに、著作権問題などを含めてイラスト生成AIの利用方法について解説します。

AIイラストレーターとは

そもそもAIイラストとは、人工知能(AI)を用いて新たに生成される画像・イラストのことです。
AIに膨大な数の画像を学習させ、パターンや特徴を認識させたのち、生成したい画像のイメージをキーワードや文章で伝えることで新たな画像やイラストを生成します。

現在のイラスト生成AIの進歩は凄まじく、イラストのクオリティの高さに注目されていますが、加えて注目されているのが、イラスト生成AIを使用するAIイラストレーター(絵師)です。AIイラストレーター(絵師)は今や個人の創作活動だけでなく、広告やゲーム業界など活動の幅は多岐にわたります。

AIイラストレーター(絵師)の主な作業はAIへのプロンプトです。絵のタッチや画像の生成方法を学習したAIに複数の画像を読み込ませたり、生成したいイラストのイメージをキーワードや文章で伝えることでイラストを制作します。

代表的なイラスト生成AIサービス・ソフトウェア

イラストの生成できるAIサービスを紹介します。

1. Stable Diffusion

Stable Diffusionはオープンソース型のサービスで無料のWeb版と有料のローカル版があるイラスト生成AIツールです。アニメ調からリアルなイラストまで幅広いイラストの生成ができます。また、日本語のプロンプトにも対応しているため、日本人にとっても利用しやすいツールとなっています。

2. Midjourney

MidjourneyはDiscordというSNSアプリ上のチャットを使用して操作するツールで、単語や文章を入力するだけで人物や風景、アートなど、あらゆるジャンルのイラスト生成が可能です。現在は有料利用枠の提供のみとなっています。また商用利用は有料枠のみなので注意が必要です。

3. DALL-E 3

DALL-3は2022年4月にリリースされた「DALL-2」の後継ツールで、複雑な説明でも画像が生成出来るようになったほか、画像比率の変更が可能になっています。回数制限内では無料で利用ができ、Bing Image CreatorやChatGPTと連携している為、日本語でのプロンプトも可能です。

AIイラストの著作権問題

イラスト生成AIの利用で問題視されているのが、AIによって生成されたイラストの著作権侵害についてです。生成AIがイラストを生成するためにはデータの学習が不可欠なため、既存の著作物を学習に利用すること、そしてそのデータから新たな生成物が作られていることに著作権侵害の有無が問われています。

結論として、イラスト生成AIの利用において、生成AIに他者の著作物を学習させることは原則として法的に問題はありませんが、生成したイラストを利用する際には他者の著作権を侵害する可能性があります。

そのため注意すべきことは、生成したイラストが既存の著作物と同一・類似していないかどうかをしっかりと確認することです。また商用利用をする場合には、利用する生成AIサービスの商用利用の可不可の確認も必須となります。

生成AIと生成物の著作権および生成に使用されるデータの著作権などについての日本国内の解釈は既存の法律に則っているため、AIに限定した法律は整備段階です。今後のAIに関する法律がどうなるのかも注意して見極めていく必要があります。

イラストレーターの仕事を生成AIが担う可能性

結論から言うと作業効率の向上やコスト削減などの点においては、生成AIの利点である生産性の高さが起用される場合が考えられます。

従来のイラストレーターとAIイラストレーター(絵師)では、作業内容や作業に割く時間は大きく異なり、一般的なイラストレーターがアイディア出しから完成までにかかる工程に比べ、AIイラストレーターはイラストの構想をAIにプロンプトするだけで作品が生成されるため、作業効率は格段に向上します。

一方で、AIで生成されたイラストのすべてが完璧というわけではなく、人物や物体が不自然な形状をしていることも少なくありません。そのため、生成して終了ではなく修正作業が必要になることは従来のイラストレーターと同じ条件であると言えます。

ただ、各々のイラストレーターがもつ画風などの特徴は、個人の好みやアイディアから生まれるものであるため既存のデータから生成されるAIイラストでは担えない部分です。

よってすべてのイラスト制作を生成AIが担うのではなく、構図のアイディア出しや比較検討のためのデザイン生成を生成AIで行うことで、イラストレーターがより重要な作業に注力できるような体系が作られ作業効率やクオリティの向上に繋がると考えられます。

まとめ

イラスト生成AIを活用すれば、デザインやイラストに関する知識・技術がなくても簡単にイラストを作ることが出来ます。またプロンプトを工夫することで作風や色合いをこだわることも可能です。

一方で課題である著作権問題については、生成したイラストが既存の著作物に類似していないかどうかを確認することが必要です。
イラスト生成AIの創造性はイラストレーターに限らず幅広い分野で役立つツールなため、活用していくことをオススメします。

関連記事

カテゴリー

アーカイブ